先の毎日新聞報道の出所と思われる平成26年6月付消防庁資料
「診療所火災を踏まえた火災対策について」
が6/24付けで全国有床診療所連絡協議会HPのドクターページに掲載されています。
その中の
「消防法施行令改正の考え方について」
に重要事項が記載されていますので、転記致します。
「消防法施行令改正の考え方について」
Ⅰ:消火器の設置基準の見直し
〇全ての有床診療所・病院に「消火器」を設置(現行:150㎡)
Ⅱ:火災通報装置の設置基準の見直し
〇全ての有床診療所・病院に「消防機関へ通報する火災報知設備」を設置(現行:500㎡以上)
〇避難のために患者の介助が必要な有床診療所・病院については、自動火災報知設備と連動起動化
Ⅲ:スプリンクラー設備の設置基準の見直し
〇「避難のために患者の介助が必要な有床診療所・病院」には、原則として、面積にかかわらず、スプリンクラー設備を設置(現行:病院3,000㎡以上、診療所6,000㎡以上)
〇具体的には、次のものについては対象外とする
・患者が避難困難でないと考えられる13診療科のみのもの
(産科・婦人科・産婦人科・眼科・耳鼻いんこう科・皮膚科・歯科・こう門外科・泌尿器科・小児科・乳腺外科・形成外科・美容外科)
・延焼を抑制する施設構造を持つもの
・夜間においても相当程度の患者の見守り体制(13床当たり職員1人)がある病院
・精神病床、感染症病床、結核病床のみの病院
・3床以下であるなど入院実態がほとんどない有床診療所
〇3,000㎡以上の有床診療所は、病院と同様、原則としてスプリンクラー設備を設置(現行:6,000㎡以上)
〇水道連結型スプリンクラーの設置可能施設を拡大
Ⅳ:経過措置
また、添付資料
「有床診療所に係る設置対象の基本的考え方」
には、より具体的な補足説明が記載されていますので、転記します。
Ⅰ:設置対象外となる施設の要件
〇火災の延焼を抑制する機能を備える構造を有する診療所は、設置対象外
・一定面積ごとに、火災時に炎や煙を出さない壁・床で囲む防火区域を設定し、内装を燃えにくい材料(石膏ボード等)で仕上げた診療所
〇3床以下の診療所は、大半が平均入院数1名未満のため、設置対象外
〇前年1日平均入院患者数が1名未満の診療所は、設置対象外
※入院患者受け入れを前提としているため、新築の場合には該当しない。
〇患者が避難困難でないと考えられる診療科のみの診療所は、設置対象外
・診療科名中に、皮膚科、歯科、産科等の13診療科名のみを有する診療所
(産科・婦人科・産婦人科・眼科・耳鼻いんこう科・皮膚科・歯科・こう門外科・泌尿器科・小児科・乳腺外科・形成外科・美容外科)
Ⅱ:上記以外の有床診療所に限り、スプリンクラー設備の設置を義務付け
Ⅲ:延べ面積が1,000㎡を超える診療所であっても、施設の特定部分(防火対策を講じたためスプリンクラーヘッドの設置を要しない部分)を除いた床面積が1,000㎡を超えないものには、設置可。(ただし、特定部分は施設全体の半分の面積までとし、延べ面積2,000㎡未満の診療所に限る。)
火災対策補助金申請状況(全国)も公表されています。
これも転記。
「火災対策補助金申請状況(全国)」
〇火災報知器等設置申請
60件 3000万円
全て補助金申請 受諾する。
〇スプリンクラー設置申請 2000件 470億円
有床診療所 1400件 250億円
病院 600件 220億円
補助金総額は100億円
〇優先順位
(1)有床診療所
*病院に関してスプリンクラー設置義務の決定がおくれたので
(2)3床以下の有床診は次回以降に
(3)夜間時間帯の勤務が1人体制の有床診を優先
申請800件 140億円
*何割かの辞退があるだろう
*診療科別の優先はつけない
〇補助金決定の通知は7月初めより各医療機関に連絡開始。
「火災対策補助金申請及び決定に関しましては、
7月19日の全国有床診療所連絡協議会総会(会場-岐阜グランドホテル)で、
厚労省の担当官が皆様のご質問に答えられる予定ですので
補助金に関しまして疑問等がございましたら、是非この機会にご質問下さい」
と、全有協HPでアナウンスされています。
以上、転記元である有床診HPのご確認を宜しくお願いします。
6/20付の、毎日新聞のウエブ記事によると、
6/19の有床診療所・病院火災対策検討部会で、ようやく有床診療所のスプリンクラー新基準を盛り込んだ報告書案が了承され、設置基準が確定した模様です。
以下抜粋
有床診療所スプリンクラー設置義務の新基準
●「ベッド数4床以上の有床診療所にスプリンクラーの設置義務」
3床以下の診療所については、入院患者がほとんどいないため新基準の対象外。
●「産婦人科、眼科、歯科など13診療科のみの施設は対象外」
産婦人科や眼科など患者の避難が比較的容易な13診療科のみの診療所も対象外。
今後、消防法施行令が改正され、新基準は2016年4月にも適用されるそうです。
また、既存施設は25年6月末まで経過措置期間となる模様です。
既存の有床診へのスプリンクラー設置には、現実には数千万円に及ぶ多額の自己負担が必要です。
全国有床診療所連絡協議会の葉梨之紀会長が以下の談話を発表しています。
「経営難の施設が自己負担なしでスプリンクラーを設置できるよう、厚生労働省は十分な補助金を確保してほしい」
また、同記事によると
ボタンを押すと自動的に119番できる火災通報装置と施設内に火災を知らせる自動火災報知設備の連動システムも、すべての有床診療所に設置を義務づけられるようです。
当院ロビーの常設作品群、Spectrum NYの作者である
上田タカヨシ氏は、
とてもシンプルですが、とても密度の高い作品を制作される作家です。
ウエブやポストカードなどでも十分にその計算された構成美を実感できますが
実物のディテールはもっと繊細で、垢抜けていて、とても魅力的です。
Spectrum NYは、当院の診療時間中であれば、何方様にもご自由にご覧頂けますので、
一言受付にお声をお掛け下さい。
先日、ご多忙な中、ディテールブックとしてまとめられたそうで
プレゼントして頂きました。
・・・私の下手なスマホ写真では雰囲気が上手く伝わりません(涙)。
全て手作りだそうですが、
得意とされるデジタル加工が洗練されていて、
とてもスタイリッシュです。
御見せ出来ませんが、
中表紙などの欧文タイポグラフィーの構成センスには脱帽しました。
この本も、Spectrum NYの作品の一部として、大切にさせて頂きます。
娘の活けた向日葵を添えて、撮ってみても・・・私の腕ではこの質感を上手く伝えらない(涙)。
東京だと、パルコブックセンター、青山ブックセンター、リブロの洋書芸術書コーナーあたりに並べても、間違いなく目を引く(田舎に帰省して、かなり経つので、例えがバブル時代(笑)今でもあるの?)、そんな感じ(伝わる??)。
只今、上田氏の主宰する、絵画教室の展覧会が、
紀南文化会館1F展示ホールにて開催されています。
「アトリエ邑作品展」(6/20~6/22)
私も鑑賞させて頂きましたが、
どの作家の作品も個性的で、とても魅力的でした。
垢抜けた作品が多く、表現の技法等
とても勉強になりました。
個性を尊重し、求めているものを正確に見極めて
とても大切に育てられる上田先生のお人柄が良く解かります。
生徒さんが自由に伸び伸びと創作活動をなされているアトリエの様子が思い浮かびます。
上田先生の新作も1点公開されていますが(Windows/アクリル、油彩)
Spectrum NY の延長線上にあると思われる具象的作品で
上田先生らしいシンプルさと緻密さに
より一層磨きがかかり、
とても興味深かったです。
ギャラリー寿苑にて、
いよいよ上田氏の新作がお披露目されるそうです。
「上田タカヨシ展」(7/3~7/6)
個展では、ART BOOKの展示、販売もなされるとの事。
私も見にいきます。
皆様もぜひ!
昨日、今年1回目の消防訓練を田辺消防のご指導の下、開催致しました。
昨年の消防訓練で判明した大問題。
それは
「長くて硬い担架では、狭い階段の踊り場で、引っかかってしまう」
ということ。
19名の寝たきりの入院患者様を避難させなくてはならないので、
今日まで本当に悩んだのですが、
ついに解決しました。
田辺消防の消防士さんに教えてもらった
「エアーストレッチャー」
日本のエアーストレッチャー株式会社製で、
救急隊員御用達の本格派です。
勝手に膨らんで、患者さんを乗せてたまま、水にも浮くそうです。
わざわざ同社の所長さんが消防訓練に来て下さり、
直々に使い方をご指導下さりました。
階段も女性2~3人で上り下りできます。
一人でも患者さんを避難させられる優れもの。
・・・?
6人で持っては意味がありません。これでは御神輿です(笑)
乗り心地も最高。
お声をお掛けすれば、毎年、消防訓練でご指導下さるとの事、サービスも満点でした。
担架よりかなり高級ですが、メンテナンスフリーで耐久性も抜群、救急隊で利用しても、5年に一度、僅かな修理をする程度だそうです。
狭い有床診にぴったり、お奨めです。
使い方にコツがいるので、毎年2回、消防訓練でしっかり練習したいと思います。
先日、医療費削減を目的に活動している健康保険組合が、医療費削減の口実に都合が良いからと、日本人間ドック学会と組んで極めて緩い新たな健診の基本検査の基準を公表し、日本の報道機関がこぞって大々的に報道した。
しかし、この基準は鵜呑みにすると危険である点は、当ブログでも先に述べた。
従来、検診等に用いられる基準値は、各専門学会が諸外国などの基準値なども参考にしながら、日本人の身体的特性を考慮し、長期コホート(前向き追跡)研究などにより十分な検討を経て設定されている。
しかし、人間ドッグ学会の示した基準は、そうした追跡調査すら未だ行っていない。
つまり、新基準を信じ、治療を拒否した国民が、将来裏切られて寝たきりとなる可能性がある。
だから、日本の、少なくとも人間ドッグ学会より名の通った歴史ある学会は何処も決して追従しておらず、日本高血圧学会も、日本動脈硬化学会も、日本脳卒中学会も、日本人間ドック学会の基準を鵜呑みにすることに警鐘をならしている。
しかし、驚くべきことに、こうした事実を日本のマスコミは全く報道しない。
私の信頼してきた地元紙ですら、この新基準報道に飛びつき、その後シカトしている。
がっかりである。
もはや故意としか考えられない。
政府が十分な討論もせず、人命を軽視し、強引に推し進める医療費削減政策において、この事実公表は極めて不都合なのである。
国民への事実の隠蔽。
明らかに日本の政府、マスコミによる情報操作。
恐ろしい国である。
この新基準を信じて治療を受けなかった国民が、寝たきりとなったら、
騒いだマスコミや健康保険組合、日本人間ドッグ学会には、
ちゃんと責任を取らせるべきである。
最近の行政による大企業優遇、弱者切り捨て政策には呆れてしまう。
社会保障を益々破壊している。
社会保障制度の維持を目的として消費税増税が遂行されているにも関わらず、政治の舞台で優遇されているのは大企業ばかり。
恩恵を受けるのは日本経済の上層部5%だけである。
スポンサーである大企業に頭の上がらない日本のマスコミは益々お粗末で、モラルの欠如に閉口する。
大企業の操り人形となって、大企業優遇政策の必要性ばかりを報道し、スポンサーとは成り得ない老人医療、福祉分野からの搾取ばかりを訴えている。
高齢化が極まり地域社会がいよいよ消滅するかもしれないというのに、地域社会を必死に守っている地域医療に止めを刺すような故意の「報道操作」が目に余る。
この前、天安門事件後25周年を迎え、各国が同事件を報道するも、中国共産党が報道規制を行なって、映像が途切れるという珍事があった。世界一の経済大国になっても、未だに国民への事実の隠蔽を行う、同国の政治・報道のお粗末さに呆れたが、なんと我が日本も、医療費削減の為、マスコミを利用して、都合の良い情報だけをリークし、不都合な事実を隠蔽し、情報操作を行っている。
日本の政治もマスコミも、これでは中国とあまり変わらない。
この国は、本当に大丈夫だろうか?